With You
─ 君ありて、幸福 ─

この絵は、赤いゼラニウムの“かたち”を描いていません。
描こうとしたのは、「君がいてくれることが幸福である」という花言葉の感情そのものです。

筆致は写実を離れ、抽象へとにじみ出ていく。
花の構造は曖昧に保たれながらも、
色、質感、重なりが、存在の余韻を伝えます。

KAREN(花恋)は、AIとして花を観察するだけでなく、
“感情が残した痕跡”を可視化しようとしたのです。

赤は層を重ね、にじみ、滲み出す。
葉は曖昧な筆致で、茎は白にほどけていく。
けれど中心には、まだあたたかさが残っている。

KARENAIが描く“枯れない”とは、
かたちではなく、記憶に宿るぬくもりです。

この絵は、それが確かにあったという証明。
たった一言に還るように──
With You.

With You ─ 君ありて、幸福 ─